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車検と法定点検の違いを完全解説!費用や点検項目の違いがわかる

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車を安全に長く使うためには、定期的なメンテナンスが欠かせません。その中でも特に重要な「車検」と「法定点検」について、多くのドライバーが

似ているけど何が違うの?

この前受けたのはどっち?

と疑問を持っているのではないでしょうか。

この記事では、車検と法定点検それぞれの特徴や違いを、費用や点検項目を含めて詳しく解説していきます。

この記事を読むことで、車検と法定点検の違いを完全に理解し、ムダな出費を抑えながら愛車を安全に維持できるようになります。また、整備士とのコミュニケーションが円滑になり、必要な整備を必要な時期に実施できる賢いカーオーナーになることができます。

目次

車検と法定点検の基本的な違い

根拠となる法律と目的

車検(正式名称:自動車検査)と法定点検は、どちらも道路運送車両法に基づいて実施される車両の検査・点検制度です。しかし、その目的と法的根拠には明確な違いがあります。

車検は国が行う「検査」、法定点検は使用者の責任で行う「点検整備」という性質の違いがあります。

車検は、道路運送車両法第58条に基づく「継続検査」として実施されます。これは、車両が道路運送車両の保安基準に適合しているかを国が確認する制度です。つまり、車検は車両の基本的な安全性と環境性能が基準を満たしているかを確認するための「検査」という性質を持っています。

一方、法定点検は同法第48条に基づく「定期点検整備」として定められています。これは、車両の使用者が日常的な安全性を確保するために実施する「点検・整備」です。

以下の表で、両者の基本的な違いを整理してみましょう。

項目車検法定点検
正式名称継続検査定期点検整備
法的根拠道路運送車両法第58条道路運送車両法第48条
実施主体国土交通省による検査使用者の義務として実施
主な目的保安基準適合性の確認日常的な安全性の確保
実施結果検査証(車検証)の更新点検整備記録簿の記入

実施時期と有効期間

車検と法定点検では、実施時期と有効期間にも大きな違いがあります。

車検の実施時期

  • 乗用車(自家用):初回3年、以降2年ごと
  • 商用車:初回2年、以降1年ごと
  • 軽自動車:初回3年、以降2年ごと

特筆すべきは、車検には明確な「有効期間」があり、この期間が切れると車両を運行することができなくなります。車検切れの状態で運転すると、6か月以下の懲役または30万円以下の罰金が科せられる可能性もあります。

法定点検の実施時期

  • 12ヶ月点検:12ヶ月ごと
  • 6ヶ月点検:6ヶ月ごと(事業用自動車のみ)
  • 3ヶ月点検:3ヶ月ごと(事業用自動車のみ)

法定点検は、車検と異なり「有効期間」という概念はありません。ただし、定期的な実施が法律で義務付けられており、点検整備記録簿への記録が必要です。

費用の比較と内訳

車検にかかる費用

車検費用は、必ず必要な法定費用と、車の状態に応じて必要となる整備費用に分かれます。
年式や走行距離によって大きく変動する可能性があるため、事前に見積もりを取ることをお勧めします。

以下に、標準的な費用の内訳を示します。

必須費用の内訳

  1. 検査手数料:継続検査(持込検査、普通自動車)2,300円
  2. 検査標章代:300円
  3. 自賠責保険料:(自家用普通乗用車の場合24か月で約17,650円など)
  4. 重量税:車種や重量により異なる(例:1.5~2tのエコカー以外で軽減なしの場合:年間約32,800円など)

任意整備費用の目安

  • エンジンオイル交換:5,000円~10,000円
  • オイルフィルター交換:2,000円~5,000円
  • ブレーキパッド交換:20,000円~40,000円
  • タイヤ交換(4本):40,000円~100,000円

これらを総合すると、一般的な乗用車の車検費用は、整備内容にもよりますが、おおよそ以下の範囲となります。

  • 最小限の整備の場合:80,000円~100,000円
  • 一般的な整備を含む場合:150,000円~200,000円
  • 大規模な整備が必要な場合:200,000円以上

ユーザー車検を選択すれば、基本料金を抑えることができます。
ただし、整備や部品交換が必要な場合は別途整備工場に依頼する必要があります。

法定点検にかかる費用

法定点検は車検と比べると費用は抑えめですが、点検の結果、必要な整備が見つかった場合は追加費用が発生します。

一般的な乗用車の場合、以下のような費用が目安となります:

12ヶ月点検の標準的な費用内訳

  • 基本点検料:15,000円~25,000円
  • 交換部品代:10,000円~30,000円
  • 消耗品代:5,000円~15,000円

したがって、12ヶ月点検の総額は通常30,000円~70,000円程度となります。
ただし、これは車両の状態や必要な整備内容によって大きく変動する可能性があります。

実施時期と所要時間の違い

車検の所要時間と実施時期の選び方

車検の所要時間は、整備内容や実施方法によって大きく異なります。

一般的な所要時間の目安

  • 民間車検場での受付から完了まで:1~2日
  • 運輸支局での直接受検(ユーザー車検):半日~1日
  • 整備内容が多い場合:2~3日以上

車検は有効期限の前後1ヶ月以内に実施するのが一般的です。
この期間内であれば、新しい車検期間は前回の有効期限から起算されます。

  • 季節による影響(冬用タイヤへの交換時期など)
  • 長距離ドライブの予定
  • 整備工場の混雑状況
  • 費用の準備状況

繁忙期(3月、9月末)は混雑するため、余裕を持った予約をお勧めします。

法定点検の所要時間と実施タイミング

法定点検の所要時間は、車検と比べると一般的に短くなります。

標準的な所要時間

  • 12ヶ月点検:2~3時間
  • 追加整備が必要な場合:半日~1日

実施タイミングについては、以下のような要素を考慮して決定すると良いでしょう。

  1. 前回の点検から経過した期間
  2. 走行距離の状況
  3. 車両の使用状況(長距離運転が多いなど)
  4. 季節的な要因(夏季・冬季前の点検など)

「問題が起きてから整備すれば良い」という考えは危険です。
予防整備の観点から、定期点検は必ず実施しましょう。

点検項目の詳細比較

車検と法定点検では重複する項目もありますが、検査の深度や基準が異なります。
両方とも必要な理由をしっかり理解しましょう。

車検における点検項目

車検では、車両の基本的な安全性と環境性能に関する広範な検査が行われます。主な点検項目は以下の通りです。

安全装置関連:

  • ブレーキ装置(制動力、ブレーキの片引きなど)
  • ステアリング装置(ハンドルの遊び、パワステの作動)
  • タイヤ・ホイール(溝深さ、損傷、取付状態)
  • サスペンション(損傷、がた)

灯火装置関連:

  • ヘッドライト(光軸、照度)
  • ブレーキランプ
  • ウインカー
  • 番号灯

環境性能関連:

  • 排出ガス測定
  • 騒音レベル測定
  • 黒煙測定(ディーゼル車)

車体・視界関連:

  • フロントガラス(ヒビ、割れ)
  • ワイパーの作動
  • ドアの開閉・ロック
  • シートベルト

法定点検における点検項目

法定点検では、日常的な安全性に関わる項目を中心に点検が行われます。

エンジン関連

  • エンジンオイルの量と汚れ
  • 冷却水の量
  • バッテリー液量
  • ベルト類の張り具合

走行関連

  • ブレーキペダルの遊び
  • パーキングブレーキの引きしろ
  • タイヤの空気圧
  • ホイールナットの緩み

灯火類

  • 各種ランプの点灯確認
  • ウインカーの作動確認

その他

  • ワイパーブレードの状態
  • ウォッシャー液の量
  • エアコンの作動

点検項目の重複と違い

車検と法定点検では、一部の点検項目が重複しています。しかし、その点検の深度や基準には違いがあります:

  1. 車検では国の定める保安基準への適合性を詳細に確認
  2. 法定点検では日常的な使用における安全性を重視
  3. 車検では測定機器による数値的な検査が多い
  4. 法定点検では目視や手動による確認が中心

まとめ:車検と法定点検の使い分け

車検と法定点検は、どちらも車両の安全性を確保するための重要な制度です。
両方をしっかりと実施することで、安全で快適なカーライフを実現できます。

車検や法定点検の期限切れは、重大な事故につながる可能性があります。
日頃から実施時期を意識し、計画的に実施することが大切です。

効果的な使い分けのポイント

  1. 車検は法定の期限内に必ず実施し、基準適合性を確保する
  2. 法定点検は定期的な予防整備として活用する
  3. 両者の実施時期を考慮し、効率的なメンテナンス計画を立てる
  4. 日常的な点検も併せて行い、早期の異常発見に努める

最後に、車検や法定点検の実施時期が近づいたら、以下の準備をしておくことをお勧めします。

  1. 実施時期の確認と予約
  2. 必要な費用の見積もりと準備
  3. 気になる症状のメモ
  4. 整備記録の確認
  5. 実施工場の選定

これらの準備を整えることで、円滑な検査・点検の実施が可能となり、安全な車両管理を実現できます。

信頼できる整備工場を見つけ、継続的に同じ工場で点検・整備を受けることで、愛車の状態を正確に把握し、適切なメンテナンスが可能になります

いかがでしたか?
車検と法定点検はどちらか一方があれば良いというものではなく、それぞれの役割を持った補完的な制度だということです。
両方をしっかりと実施することで、車両の安全性を最大限確保することができます。
ではステキなカーライフを!

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